倉本裕基

 1951年生まれ。作曲家・編曲家・ピアニスト。東京工業大学在学中より、あらゆるジャンルの音楽のピアノ演奏の腕を磨き続け、1986年に叙情的なオリジナル・ピアノ曲を集めたCD『愁湖』(JET STREAM "IMAGE" LABEL)でデビュー。アコースティックな楽器編成にて、これまでに40枚以上のCDをリリース。どの作品も節度と均衡を保ち、聴くものを心地よい安らぎの世界に誘う。 「霧のレイクルイーズ」「パリ冬物語」「ロマンス」などすでにスタンダードとしての地位を得ているが、オリジナル200曲以上が流布しているほか、ポピュラー音楽のピアノへのプロフェッショナルな編曲・演奏にも定評がある。

 1990〜2000年には多くのドラマの音楽を作曲、帯番組ではNHK「明日を読む」(95〜06年)  テレビ朝日系列「ザ・ホテル」のテーマ音楽、また映画「ジェニファ〜涙石の恋」(04年)のほか、ミュージカル「嵐が丘」(11年)等の舞台音楽も手掛ける。2004年レコード大賞特別賞受賞。

 韓国にては第一次日本文化開放のあった1998年からCDの発売を開始し、2001年までにすでに75万枚を売り切るという驚異的な人気を得た(現在では160万枚)。1999年より韓国各地でのコンサート(小オーケストラとの共演形式での倉本裕基の単独演奏会)は、すでに八十回を超えるが各所ほとんどすべての公演でのチケットが完売している。同国での映画祭・祝典にも度々招待されるなど、韓国で最も有名な日本人音楽家と言われる。韓国の麗水で開催された万博(YEOSU EXPO 2012年5.12〜8.12)の日本館での全音楽を担当。2014年1月には福岡にて九州交響楽団との第二回の協演、韓国にては同国デビュー15周年記念ツアー「追想」を行うなど、ピアノソロのスタイルのみならずオーケストラとの協奏的な楽曲演奏も得意としている。コンサートではウィットに富むトークも交え、独自のアレンジによるスタンダード曲も織り込んだわかりやすい構成のプログラムによって、誰しもが大変くつろげる楽しいものとなっている。