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■菅原芳人ウルトラマン・オン・ブラス2を語る(本人インタビュー)
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〜菅原芳人インタビュー〜
-6月3日に発売されたCD『ウルトラマン・オン・ブラス2』のジャケットを手掛けられたということで、今日はいろいろお話を聞かせてください。よろしくお願いします。
菅原:よろしくお願いします。もう発売されましたね。元々は、以前別件でお仕事をご一緒させて頂いたクラウンレコードのプロデューサーの方と何年ぶりかで久々に再会することがあって、「今度ウルトラをやるんだけど、協力してもらえないだろうか」ってお話を頂いたところから始まったんですけど、打ち合わせでクラウンのディレクターの方や円谷プロの方に御会いして、とてもモチベーションが上がりましたね。
-どういったところがですか?
菅原:それぞれの立場や担当内容が異なるのに、関わっている人のベクトルが、すべて<クオリティーの高い商品を作りたい>という方向で完全に一致していて、本当に気持ち良かったことです。だから、とても楽しかったですね。私からみれば、『ウルトラQ』からの流れをリアルタイムで体験されてきた大先達が、<ウルトラ>のことを真剣に考えていること自体も凄く嬉しかったですし。
-『〜オン・ブラス1』は、菅原さんのイラストではありませんよね。
菅原:そうです。私は『〜2』のみですね。
-違和感はありませんでしたか?
菅原:シリーズとして並べるとそうかもしれませんが、商品内容としては、『〜1』の時は、平成ウルトラの音楽も共存という感じで収録されていたのに対して、『〜2』では、ほとんどすべてが昭和のものということで、ジャケットとしての方向性が違っていても良いかなと思いました。個人的にはターゲットが違うというところで解釈しました。でも、商品のあり方としては、もしかしたら 本来あるべき姿なのかもしれないとも思っています。
-『〜オン・ブラス2』のジャケットイラストへのコダワリなどを聞かせてください。
菅原:人類にとっての救世主的存在であり、畏敬の念を感じさせるビジュアルにしたいと思いました。そして、66年当時、ブラウン管に映し出された時の衝撃、当時の子供たちの心にどのように映ったかについて、とても考えました。勿論当時の子供たちは、現在大人ですが、彼らにとってのウルトラマンは、たぶん何も変わっていなんじゃないかなと思うんです。
-ブルトンやダダ、ウルトラマン宇宙飛行体などがCDジャケットに描かれたのは初めてかも知れないですね。笑
菅原:笑、はい。バルタン星人やゴモラ、レッドキングなどの人気怪獣を描かなかったことも、実は私なりのコダワリだったんです。人気怪獣に頼らず、ウルトラSFをどう表現するかということが裏テーマでもありましたから。私は、ダダの体の模様やブルトンの凹凸などは、実は『ウルトラマン』の作品世界にとても大きな影響を及ぼしていると思っているんです。自由曲線に対して最も対極に位置する<直線>を基盤としたデザインは、人間に脅威を与える存在として素晴らしいと思っていますし、言葉の通じない無機質な侵略者として、とてもSFチックだとも感じています。
-怪獣映画としての視点ではなく、SF作品として描いたというわけですか?
菅原:そうです。全部が全部そう観ているわけではないのですが、今回のジャケットイラストに関してはそうしました。このブラス・アルバム自体が根本的に、ウルトラ戦士たちへの感謝を込めたトリビュートな意味合いを持っていると感じていましたから、主役は怪獣じゃないなと判断していました。勿論、66年当時は<怪獣映画がテレビで毎週観られる!>という観点で話題になったわけですし、毎週、新怪獣を心待ちにしていた視聴者も多かったと思います。しかし、同時にこの番組で初めて遭遇するヒーロー宇宙人<ウルトラマン>の魔訶不思議な姿に、戸惑った子供たちも多かったはずなんです。その<戸惑い>こそが、私がこのイラストで目指したものでした。
-イラストのみならず、封入ブックレットもとても楽しいものになっていますね。
菅原:ありがとうございます。まず、奏者の方々の写真を絶対入れたかったことがあります。だから無理にお願いして、取り寄せていただいたりして半ば強引に許諾をいただいて、掲載させて頂いたような感じです、笑。これは4月に福島県の南相馬市民文化会館で行なわれた「ウルトラマン・オン・ブラス スペシャルコンサート in 南相馬」のときのものなんですが、当日は私も会場の後ろの方で拝見させて頂いて、ステージの大成功を目の当たりにしておりますから、きっと良いものになるという確信がありました。最終的には裏ジャケにも使っています。
-ライナーを鈴木啓之氏が執筆されていますね。
菅原:そうなんです!鈴木先生(*)にライナーを書いていただけたことは嬉しかったですね。忙しい中を無理にお願いして書いて頂いたんです、汗。3000字を越える解説「煌めくウルトラマンの音楽世界」は必読ですよ。ブックレットには先生所蔵のアナログ盤のジャケット写真なども収録させて頂き、ほんとに盛りだくさんの内容になっていますので、是非ご覧ください。
(*)鈴木啓之 Hiroyuki Suzuki / 1965年東京生まれ。テレビ番組制作会社勤務、中古レコード店経営を経て、ライター&プロデュース業。
歌謡曲やテレビ、映画周辺をメインに原稿を書く。これまでに監修・解説を担当したCDは約300タイトル。近作に、『昭和歌謡入門(上・下)』(コロムビア)、『ザ・ピーナッツアルバム復刻シリーズ』(キング)、『昭和ヒットメーカーズ・シリーズ』(EMI)、『昭和ガールズ歌謡1・2』(クラウン)などがある。DVDでは加山雄三主演の『若大将シリーズ』、『クレイジー・キャッツシリーズ』(いずれも東宝ビデオ)等の解説書及びオーディオ・コメンタリーへの参加。著書に『昭和歌謡レコード大全』(白夜書房/2003)、『王様のレコード』(同文書院/2000)ほか。ラジオ番組「週刊メディア通信」(ミュージックバード)、「エキスポジェネレーション」(スターデジオ)、「夜の終りに」(FMおだわら)にレギュラー出演中。
-CD盤面デザインには思わずニヤリとしてしまいました。
笑
菅原:ありがとうございます。これは私もとても気に入っています。アナログ時代の象徴としての塩化ビニールです。しかも、クラウンのアナログ時代のレーベルデザインをフィーチャーしています。プレーヤーのアームまで印刷するアイディアとそのアームに、クラウンのロゴとM-78と入れたところが、私のコダワリです。
-今回は初回限定でB2ポスターが貰えるそうですね。
菅原:はい。詳細はクラウンレコード、円谷プロダクションの両ページに掲載されていますので、チェックしてみてほしいです。
クラウンレコード http://www.crownrecord.co.jp/
円谷プロダクション http://m-78.jp/
2009.6.6.喫茶「風」にて/インタビュアー:佐野隆 |
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